天井、床、壁の仕上工事が完了したらトイレブースの取付、照明器具、衛生器具、換気扇等の取付を行いました。

手摺りやリモコン、洗浄ボタン、ペーパーホルダー、ナースコール等の位置は、メーカーの標準の高さに基づき実際の使い勝手を考慮して設置しました。便器の背面の壁にはポイントとして木目調のパネルを設置しました。窓には細い羽のブラインドを選定して採光の調整をし易くしました。

トイレブースは引き戸にし、鍵は大型サムターンにして施錠し易くしました。空間が限られていたので、ＴＯＴＯのフラッシュタンク式のコンパクト便座を選定しました。タンク式と同じ給水口径でフラッシュバルブ式と同等の連続洗浄ができます。タンク式のように水が貯まるのを待つ必要はありません。便器の陶器表面凹凸もナノレベルでツルツルなので汚れが付きにくく少ない水量で効率よく洗浄することができます。コンパクトですっきりしたデザインで、ゆとりあるトイレ空間を実現できます。一般的なタンク式便器よりも奥行きが85㎜もコンパクトで介助スペースを広くとりたい施設にお勧めです。節水もしっかりでき経済的な便器です。弊社では細かい器具の選定もお客様の立場に立って選定を行いご提案いたします。

車椅子が出入りし易く個室内で回転出来るように設計していましたが、実際使うサイズの車椅子で確認し、手摺りの位置や高さ、便座に座るまでの動作も問題なく使用できました。利用者はご年配の方が多いので、配色を明るくし照明の入切をセンサーにしました。鏡の横から光が出るように間接照明にすることで、目の負担を和らげ、手洗い器の水や石鹸水を自動にすることで、使いやすいように配慮しました。掃除道具入れや備品の棚のスペースは、事前にお客様とお話して何処に何を入れるかを確認しておくことで無駄なスペースが出来ないようにしました。入り口が元々開き戸で有効スペースが狭かったので、中のトイレブースで引き戸を作ることで換気や音対策を行いました。今回の工事もお客様に喜んでいただくことができ、大変嬉しく思います。